昨年の二月、私は確定申告の準備をしていた際に、冷や汗が止まらなくなるような事態に直面しました。持病の治療のために一年間通い続けた大学病院の領収書のうち、手術費や入院費が含まれる最も高額な数枚が、どこを探しても見当たらなかったのです。医療費控除を受けなければ家計にとって大きな損失となるため、私は必死になってカバンや書類棚、ゴミ箱の中までひっくり返しましたが、結局見つかりませんでした。翌日、私は藁にもすがる思いで病院の会計窓口へと向かい、深々と頭を下げて「領収書を失くしてしまったので、もう一度出していただけないでしょうか」と懇願しました。しかし、窓口の担当者から返ってきたのは「規約により、領収書の再発行はどのような理由があっても一切お受けできません」という冷徹な回答でした。理由を尋ねると、二重申告の防止という税務上の理由や、病院側の管理体制の観点からの説明を受け、私は自分の不注意が招いた結果の重さを痛感しました。結局、私は領収書の代わりとして「支払証明書」の発行を依頼することになりました。しかし、この証明書は無料ではなく、一通につき数千円の事務手数料が必要で、さらに発行までに一週間ほどの時間を要しました。領収書が手元にあれば一円もかからなかったはずの出費と、二度も病院へ足を運ぶ手間を考えると、あの日、封筒に突っ込んだまま放置していた自分を激しく責めたい気持ちになりました。さらに驚いたのは、支払証明書であっても税務署によっては「原本の領収書が必要」と指導されるケースがあると聞き、申告が受理されるまで不安で夜も眠れない日々を過ごしたことです。この一件以来、私は病院でもらった領収書は、その日のうちに必ず専用のバインダーに綴じ、スマートフォンのカメラで撮影してデジタルデータとしても残すようにしています。紙一枚の重みがこれほどまでに大きいとは、失うまで気づきませんでした。病院が再発行してくれないのは意地悪ではなく、社会のルールを厳格に守っているからこそだということも、今では理解しています。皆さんも「まさか自分は失くさない」と高を括らず、領収書管理を徹底することをお勧めします。