ある日の朝、目が覚めた瞬間に私は右側の顎の関節にこれまでにない強烈な違和感を覚えました。あくびをしようと大きく口を開けたところ、右顎の奥でバキッという不気味な音が響き、それからというもの口を指二本分以上開けることができなくなってしまったのです。それまでもしばしば顎が鳴ることはありましたが、これほどまでの痛みと開口障害に襲われたのは初めてで、パニックになりながらもインターネットで「顎が痛い、何科」と検索を繰り返しました。整形外科に行くべきかとも思いましたが、食事に支障が出ていることから、私は近所で顎関節症の専門外来を掲げている歯科口腔外科を予約しました。診察室に入ると、医師は私の口の動きを詳細にチェックし、どれくらいの幅まで開くことができるのか、痛みはどの筋肉に集中しているのかを指で丁寧に触診してくれました。その後に行われたCT検査の結果、私の顎関節にある関節円板というクッションが前方に大きくズレてしまっていることが判明しました。医師の説明によれば、長年の就寝中の食いしばりや、無意識に行っていた片側だけで噛む癖が積み重なり、ついに限界を超えてしまったのだそうです。提示された治療法は、まずは痛みを鎮めるための鎮痛剤の服用と、寝ている間の顎への負担を軽減するための自分専用のマウスピース、通称スプリントの作製でした。マウスピースは透明な樹脂製で、上の歯列に装着するものですが、これをつけて寝るようになってから、朝起きた時の顎の重だるさが劇的に改善されていきました。また、治療の一環として教わった「顎のストレッチ」も非常に効果的でした。無理のない範囲でゆっくりと口を開き、顎周りの筋肉をほぐす作業を毎日数回繰り返すことで、三ヶ月が経過する頃には以前のように大きく口を開けて大好きなハンバーガーを食べられるまでになったのです。今回の体験を通じて痛感したのは、顎の痛みは単なる一過性の疲れではなく、生活習慣の歪みが肉体の構造的な不具合として現れたものだということです。歯科口腔外科という専門的な場所を選んだおかげで、痛みの根本的な原因を画像で納得した上で治療に取り組むことができました。もしあの時、病院へ行くのを先延ばしにして自分流のマッサージなどで済ませていたら、関節の損傷はさらに深刻化していたかもしれません。顎の不調を感じたら、それがたとえ小さな音であっても、早めに専門医に相談することがいかに重要かを身を以て学びました。自分の顎を大切に扱うことは、一生美味しく食事を摂り続けるために欠かせない自己投資なのです。
口が開かなくなり顎が痛い私が歯科口腔外科で治療を受けた記録